新築一戸建て住宅全体における長期優良住宅の割合は?

一戸建て住宅における長期優良住宅の
認定戸数がこれまでで最も多かったのは
今年(2011年)7月の12,659戸で、
それ以後はやや減少しています。

ただし、住宅着工全体での減少がみられるため、
単純に長期優良住宅が減っているとはいえません。

長期優良住宅の認定と工事着工には
タイムラグがあり、この2つのデータから
正確な割合を算出することはできないものの、
最近ではおおむね新築一戸建て住宅の
約4分の1(25%前後)が長期優良住宅の
認定を受けているようです。

また、都道府県別による一戸建て住宅の
累計認定戸数(平成23年10月時点)が
最も多いのは愛知県の23,984戸、
次いで神奈川県14,217戸、埼玉県13,518戸、
東京都12,222戸の順になっています。

逆に1,000戸未満のところも4県あるなど、
地域によってかなりの温度差もありそうです。

なお、この2つのデータにおける
一戸建て住宅の戸数は、
構造に関わりなくすべての一戸建て住宅であり、
注文住宅と分譲住宅(建売住宅など)の
どちらも含まれています。

一方、社団法人住宅生産団体連合会(住団連)がまとめた
「2010年度戸建注文住宅の顧客実態調査」では、
認定長期優良住宅の割合が
全体の73.7%(前年度は62.9%)に達しています。

この調査は3大都市圏(東京圏、名古屋圏、
滋賀県を含む大阪圏)および地方都市圏
(札幌市、仙台市静岡市広島市、福岡市)を
対象としたものであり、大都市圏ほど
長期優良住宅制度が浸透しているともいえるでしょう。

ちなみに、同調査における住宅性能表示制度の採用率は
62.7%であり、新しい制度である長期優良住宅のほうが
性能評価を上回る結果となっています。

建売住宅でも長期優良住宅として
認定を受けたものが数多く供給されており、
長期優良住宅は選択肢のひとつとして
十分に検討できる段階になりつつあると考えられます。