世界不況と株価低迷
震災から復旧復興を目指す
日本の期待とは裏腹に、
いま世界経済はかつてない
大きな不安に直面している。
ギリシャ、イタリアの金融危機に
端を発するEU問題や
長引く米国不況、
そして追い打ちをかける天災、タイの洪水だ。
新興国頼みの先進国は、
その構造的な財政問題が
露呈しはじめたとともに、
周辺国の金融不安が
飛び火してダメージが相乗しそうだ。
成熟社会の突発的危機に
対するもろさは深刻で、
これは日本も例外ではない。
急激な円高は輸出産業に大打撃を与え、
またタイの日本企業は違った意味で
海外展開の弱点を露わにしたといえよう。
グローバルリスクに敏感に反応する株式市場は、
度重なる悪材料から低迷したままである。
ムードもさることながら、
高額消費に影響を与える
株価がこの状態だと、
都心の億ションなどは「当面動きそうにない」。
これが不動産業界の一致した見方である。