非常時に非常用エレベーターは使えない
建物が倒壊を免れ、室内の家具の
転倒などによる被害を避けられたとしても、
問題はライフラインなどその後の生活への影響です。
まず気になるのがエレベーターでしょう。
今回の地震でも問題になったように、
地震で電気が止まったり計画停電が実施されると、
エレベーターは動かなくなります。
建築基準法では高さ 31mを超える高層建築物には
非常用エレベーターの設置を義務づけており、
地震で停電しても予備電源で作動しますが、
消防隊による消火活動に使うためのもので、
非常時に居住者は利用できません。
そのため、エレベーターが利用できなくなると、
高層階では生活に大きな支障が出ると考えられます。
計画停電など時間が限られるケースはまだしも、
長時間にわたり電力がストップしたり、
地震でエレベーターが壊れると、最悪の場合は
避難生活を余儀なくされることもあるでしょう。
ただ、今回の地震でも首都圏では、
エレベーターが長期間使用できなくなった
マンションは多くはないようです。