「返済額軽減型」の活用方法

もし家計が厳しいため「返済額軽減型」を
利用しようとするならば、
それは少々間違った使い方に
なってしまいます。

なぜならば、今100万円の繰上返済をしても、
毎月4,000円程度のメリットしか
得られないからです。
(3,000万円を30年、3%で借り入れた場合)

このような状況であれば、
繰り上げ返済をするよりも、
手元に預貯金を残しておくべきでしょう。

この「返済額軽減型」は長期的な目的のために
利用するものと考えましょう。

住宅ローンの返済という長期戦に備えるために
計画的に使っていくのが「返済額軽減型」です。

将来の支出増の時期に備えて
返済額を少なくしておくことのほか、
変動金利型や固定金利選択型で、
金利上昇のために返済額が
アップすることに備えるには
「返済額軽減型」が効果的です。

また、景気低迷による収入減や、
病気や災害にあってしまった場合など
さまざまなリスクに備えておくことも必要です。

そのためには、預貯金をしっかり備えておくこととともに、
固定支出(ローンの返済もその一つです)も
少なくしておくことも効果的です。

一時的な効果で見てしまうと、
確かに「期間短縮型」の方が
効果が大きいのですが、
「返済額軽減型」で返済額が軽減された分も
繰り上げ返済にまわし続けることによって、
実は、その利息軽減効果の差に
大きな違いはありません。

繰り上げ返済の利用方法を十分理解して初めて
余剰資金を賢く使うことができます。

住宅ローンとは長いお付き合いになるため、
繰り上げ返済の利息軽減効果だけに
目を奪われることなく、
くれぐれも預貯金とのバランスを重視し、
計画的に行ってください。