マイナス面は流動性

一方、不動産のマイナス面を挙げるとすれば
流動性でしょう。

地方では、山や農地など売るのが
難しい不動産を相続するケースもあります。

都市部の不動産でも例えば賃貸中の
ファミリーマンションなど、
そのままの状態(賃貸中)で売ると
価格が安くなるケースもあります。

特に注意したいのが築年数の古いマンションです。

収益不動産としてのローン審査は、かなり厳しくなります。

また、現金などの金融資産と異なり分割しにくい
ものが多いのもデメリットです。

2次、3次と相続が発生し気付いたら共有者が
10人以上といった不動産もあります。

昔と違い、不動産を守るという概念も薄れつつある中、
売却のしやすさなど流動性は確保したいものです。

運用面で利用したいのが定期借家契約です。

契約更新が基本的にできない契約で
その分賃料も下がりますが、
2年契約なら土地、建物などを、
一定期間内に譲渡した場合に、
相続税額のうち一定金額を譲渡資産の取得費に
加算することができる、「相続財産を譲渡した場合の
取得費の特例」を利用できる相続から3年以内に、
売却しやすいでしょう。

マンションのまま相続するのか、相続時に
売却も視野に入れるのか、
よく考えて持つべきだと思います。

また、不動産で持つのが有利なのも
今の税制だからこそです。

将来の税制変更は十分考えられますので、
その点もよく考えておきましょう。