競売は向こうからやってくる!

住宅ローンの返済ができなくなり
滞納を続けたまま何もせずに放置していれば、
やがてあなたのマイホームは競売にかけられます。

2009年にはその急増ぶりが何度も
マスコミに取り上げられていましたが、
現在の状況もさほど改善しているわけではありません。

「ほったらかしにしておいた結果」としての競売だけでなく、
何らかの対策を講じようとしながらも
それがうまくいかなかったケースや、
住宅ローンを滞納し始めてから気力が萎えてしまい、
自ら行動を起こせなかったというケースも
少なからずあることと思います。

競売に至るまでの経緯が何であれ、
単にマイホームを失うという
結末だけでは終わりません。

競売後に残った住宅ローン(残債務)については
引き続き支払っていかなければならないのです。

それが金融機関などからの督促を
無視した挙句の競売であれば、
残債務の支払いについて金融機関側が
優しく対応してくれるとは思わないほうがよいでしょう。

また、競売にかけられている間には
さまざまな事態が起こります。

あなたのマイホームが競売にかけられたという事実は
新聞の公告や住宅情報誌などに載るだけでなく、
インターネットが普及した現在は地裁のサイトで公開されます。

物件の住所や、マンションであれば
そのマンション名と部屋番号、
さらには裁判所の執行官が調査の際に撮影した
部屋の中の写真も掲載され、
日本全国(物理的には世界中)の
誰もが見られるようになっています。

情報が公開されればすぐに競売物件を取り扱う
不動産業者や個人投資家など、
その物件の条件が良ければ良いほど、
数え切れないほどの人が訪ねてくるようになります。

競売物件を検討しようとする一般消費者が何人も、
家の周辺を歩き回ることもあるでしょう。

誰も見向きもしないような物件であれば状況は違うでしょうが…。

その結果として、あなたのマイホームが競売にかけられたこと
(同時にあなたや家族の生活が行き詰まっていること)は、
あっという間に近所に知れ渡ることになります。

近隣に同情してくれる人ばかりが住んでいれば
気も楽でしょうが、なかなかそうはいきません。

自宅が競売になったことが原因になり、
子どもが学校でイジメに遭うケースも少なからずあるようです。

そして競売で落札 されれば、あなたと家族はほどなく
追い出されることになります。

転居先の都合などはほとんど考慮してくれません。